こんにちは、デッサンの先生かとうです笑
お約束通り、物置の奥から「蜘蛛の巣だらけのカルトン6冊」と「自作ベニア紙挟み」を見つけてきました。※アイキャッチ画像参照
早速、高校1年の春に描いた「初めての木炭デッサン」を見てみましょう!
1作目が高校の美術室で描いた「アグリッパ」。2作目が同じく高1夏休み明けの「ラオコーン」
アグリッパは作品の裏に「2・3日で描いた」とメモがありましたので、制作時間は約6時間。
画面サイズは木炭紙判(縦650mm横500mm)今までこれほど大きな紙に描いたことがなかったので画面下方にだいぶ余白が空いています。(紙の大きさを持て余しているのがわかります)
右側をよく見ると、大きくなりすぎた肩〜胸への形を少し小さく描き直しているのもわかります。これまで輪郭線で形を描いてから中を塗るって感じの絵しか描いたことのない私には、明暗を利用した立体表現なんてカルチャーショックそのものでした。
鉛筆に比べて木炭という画材は初心者にとってはなかなか手に負えない画材で、どうしてもモヤモヤ、ボヤボヤした表現になります。
右の2作目。胸像がいきなりラオコーンかい!っていうツッコミは無しでお願いします。なんせ私の入学した高校の美術室には石膏像がこの2つしかなかったんです!
はい、像の大きさと迫力に圧倒されて紙に入りきっていません笑(像の高さ約83cm)
思いっきり左側と下が見切れています。構図とか言われてもなすすべがありません。とにかく頭から順に描いていくだけ…
さて、次が高1の終わり3月、初めての「春季講習会」での作品です。
すみません。前回の記事では、どうやら記憶違いをしていました。
講習1作目は「ブルータス首像」←木炭デッサン3枚目
講習2作目は「白布に幾何形体2つ」←同4枚目
講習3作目は「アポロ胸像」←同5枚目
それぞれ6時間/日×3日くらい、1作品18時間の制作だったと思います。
3作目「ブルータス首像」
※4作目「幾何形体石膏静物」と5作目「アポロ胸像」
美術室で描いた前の2作と比べてみてどうですか。
そして高2の8月
美術室で描いた木炭デッサン6作目「ラオコーン胸像」
高2の10月前半(7作目) 10月後半(8作目)
美術部にブルータスがやってきた♪
2作品共描き途中というか完成には至っていません。
高3の4月前半(9作目) 4月後半(10作目)
美術部にマルスがやってきた♪
表面の描写はだいぶ上達してきた頃
高3の6月、芸大受験を決意しアトリエに通い始める。
画塾で最初の1枚(11作目)「ラボルト首像」
最初の2日で出来上がったはずが、先生に何度もダメ出しをされて、気がつけばここまでに1ヶ月かかった作品
これら11点が高1の「初めての木炭デッサン」〜高3の6月に「アトリエで描いた第1作」までの作品です。
今回、その当時の作品を見返してみて…
・16歳3月の受験予備校春期講習会で描いた「ブルータス首像」
・17歳6月の受験予備校に通いはじめて描いた「ラボルト首像」
この2点が特に私の転機になった作品です。
その時々の先生(指導者)のタイムリーな一言があって、絵に対する見方、考え方が劇的に変化しました。それ以前とそれ以後を見比べていただければその違いがよくわかるのでは?と思います。
今回、「絵を学ぶのに先生はいらない」というタイトルで始まりましたが、「先生の一言でこう変わった」てな内容になってしまいました笑
またいつか「絵を習うとはどういうことか」とか「個性とは?」や「作品に手を入れられること(先生による加筆/修正)」などについても考えてみたいと思います。