聞き慣れない単語「クロッキー」
デッサンとどう違うの?とか…
何を用意すればいいの?とか…
消しゴムは使ってもいいの?とか…
初めての方にとっては何もかもがわからないことダラケ。
今回はそんなクロッキー初心者の方に、「はじめてのクロッキー会」についてお話しします♪
1:まずはクロッキーとは
早描きの練習です。
デッサンがある程度の時間(3時間〜12時間、場合によってはそれ以上)をかけて対象のプロポーションの狂いを直したり、バルールを調整したりして描き進めていくのに対して、クロッキーは5分とか10分、長くても20分程度の時間で1枚の絵を描き終えます。
2:次にクロッキーの目的ですが、
デッサンが観察力を養うのに適した練習法だとすると、クロッキーは一瞬の動きや流れを一気に捉える洞察力を鍛えるのに適した練習法だと思います。
つまり、早描きができることによって「ぱっと見た感じ」をささっと描く力が身につきます。
この練習法では、描いた枚数分だけ上達していくのが自分で見てもよく分かるので、デッサンでスランプに陥っている人などには効果的です。コツは…
単に描いた枚数です。クロッキー帳は概ね50枚つづりが多いですが、当アトリエでは1回のポーズ数が約14ポーズですので、約3.5回の参加で1冊が終わります。大体3.4冊分のクロッキー帳が終わる頃に初期作品を見返してみて下さい。どんなに絵が下手だと思っている人でもきっと驚くはずです。
3:質問の多い、用具・道具について
クロッキー帳はスケッチブックに比べて薄い、安い紙が使われています。
つまり、時間をかけてじっくり描き上げるデッサンとは目的が異なる為、どんどんページをめくって描きまくるのに適したものです。
大きさについては、できるだけ大きいのをお薦めしています。
できれば木炭紙サイズ。
せめてB3サイズくらいの大きさがないと、人物立ちポーズの時に足先まで画面に入りません。小さなクロッキー帳で苦労して全身を入れようと苦労している方をみていると、画面に収めることに気を取られるあまりモデルさんのポーズを観ていないってことがよく起こります。
のびのびとした線を引くためにもクロッキー帳の画面サイズはできるだけ大きめ!これ絶対です。
描画材はコンテペンシル※1をお薦めしています。
よく「鉛筆じゃダメなんですか?」と聞かれますが、ダメじゃないです。
もちろん鉛筆でも描けますが、コンテの方が少ない力で表情の幅のある線が楽に引けるので短い時間内で一気に対象の動きを捉える作業にはコンテの表現力が鉛筆に勝ります。
そういう理由で、初心者の方にはコンテペンシルを推奨しています。
他に、墨・薄墨・パステル・サインペン・インク・木炭・クレヨン・などもクロッキーに向いた画材だと思います。
※1コンテペンシル:鉛筆のような形状のコンテ。スティック状のコンテは初心者の方には少々とっつきにくい感があるためペンシル型をお薦めします。
※ウニアトリエでは画材の指定・規定はありません。皆さん自由な画材を使って描いていただいてます。
4:さあ、あなたも「はじめてのクロッキー」に挑戦してみませんか?
最初は時間内に描き終わらないかもしれません。プロポーションが変になって、頭でっかちになる場合もあります。画面に入り切らないとか、小さくなってしまい余白が広々と…なんてことも多々あります。
でも徐々に全体が画面に収まるようになり、時間内に描ききることができ、目鼻口や手の指だって描ける様になるでしょう。
枚数が100枚を超える頃になると、なんとなく自分のクロッキーの方向性というか、何を目標に描いていけば良いのかがおぼろげながら見えてきます。
さあ、まだクロッキーをやったことのないあなた!少し勇気を出してはじめてみませんか?
わからないことはどんどん聞いてください。
出来る限りのアドバイスをいたします。
次の開催は来週11/4(土)18:00-21:00です。
もっと詳しく知りたい方は「クロッキー会」ページをご覧ください。
作例:ヌード
作例:コスチューム